在宅勤務ができる営業職へ転職するには、営業経験の有無だけでなく、商談の進め方や顧客対応をオンラインで完結できる求人を選ぶことが重要です。特に、インサイドセールス、法人向け営業、IT・SaaS営業などは、在宅勤務と組み合わせられる場合があります。ただし、出社頻度や研修期間、訪問営業の有無は会社や求人ごとに異なるため、応募前の確認が必要です。
在宅勤務に向いている営業職の種類
在宅勤務を希望するなら、顧客との接点が電話やオンライン会議、メールなどで完結しやすい営業職を選ぶと探しやすくなります。
| 営業職の種類 | 主な業務 | 在宅勤務との相性 |
|---|---|---|
| インサイドセールス | 電話やメール、オンライン会議で見込み顧客にアプローチする | 比較的向いている |
| 法人向け営業 | 企業の担当者に商品やサービスを提案する | オンライン商談中心なら向いている |
| SaaS営業 | クラウド型サービスを提案・契約する | 在宅勤務と組み合わせやすい場合がある |
| カスタマーサクセス | 契約後の顧客支援や利用促進を行う | オンライン対応中心なら向いている |
| 個人向け訪問営業 | 顧客宅や店舗などを訪問して提案する | 完全在宅には向きにくい |
| ルート営業 | 既存顧客を訪問し、関係維持や追加提案を行う | 訪問頻度によって異なる |
同じ営業職でも、顧客の訪問が必要な会社と、オンライン商談が中心の会社では働き方が大きく違います。「営業職だから在宅勤務ができる」とは限らないため、職種名だけで判断しないことが大切です。
在宅勤務の営業職へ転職しやすい人の特徴
在宅の営業職では、対面で上司や同僚にすぐ相談できない環境でも、自分で仕事を進めて報告できる力が重視されます。
オンラインで商談を進められる
オンライン商談では、相手の反応を対面より読み取りにくいことがあります。そのため、質問を挟みながら相手の課題を整理し、提案内容を分かりやすく説明する力が必要です。
営業経験がある場合は、次のような実績を具体的に説明できると強みになります。
- 担当した顧客の業種や規模
- 新規営業と既存営業の割合
- 電話、メール、オンライン会議などの営業手段
- 売上目標に対する実績
- 商談数、受注率、継続率などの指標
- 自分なりに工夫した提案や顧客フォロー
営業活動を記録し、数字で管理できる
在宅勤務では、周囲から仕事の様子が見えにくくなります。顧客とのやり取りや次回対応日、商談の進捗を営業支援システムなどに記録し、チームと共有できる人は評価されやすくなります。
「頑張った」だけでなく、「何件に提案し、何件が受注につながったか」のように、活動と結果を分けて説明すると、仕事の進め方が伝わりやすくなります。
自宅で安定して働ける環境を整えられる
在宅勤務では、通信環境、作業スペース、情報管理なども確認されることがあります。営業資料や顧客情報を扱うため、家族や同居人に画面や会話を見聞きされない環境を用意できることも重要です。
営業未経験から在宅勤務を目指す方法
営業未経験でも応募できる求人はありますが、いきなり完全在宅の求人だけに絞ると選択肢が狭くなる可能性があります。まずは、営業に近い経験を言語化し、オンラインで活かせる強みを示すことがポイントです。
営業に活かせる経験を整理する
次のような経験は、営業経験がなくてもアピール材料になります。
- 接客や販売で顧客の要望を聞き、商品を提案した経験
- 電話やメールで顧客対応をした経験
- 社内外の関係者と調整した経験
- 目標件数や売上などの数字を追った経験
- 問い合わせ対応や契約後のフォローを担当した経験
- オンライン会議やチャットツールを使って仕事を進めた経験
たとえば販売職なら、「商品を説明した」だけでなく、「顧客の用途を聞き、複数の商品から条件に合うものを提案した」と整理します。営業の基本である課題の確認、提案、成約後の対応につながる経験として伝えられます。
完全在宅以外の条件も比較する
営業未経験の場合は、次のような求人も候補になります。
- 入社後の研修期間だけ出社する求人
- 週数回の出社と在宅勤務を組み合わせる求人
- インサイドセールスのアシスタントから始める求人
- カスタマーサポートや営業事務から営業を目指せる求人
- オンライン商談の経験を積める求人
このような働き方で営業の実績を作ると、将来、より在宅勤務の割合が高い求人へ応募しやすくなる場合があります。ただし、転職後に在宅勤務へ移行できるかは会社の制度や評価によって異なるため、求人票や面接で確認しましょう。
在宅勤務の営業職を探すときの確認ポイント
求人を探すときは、「リモート可」という言葉だけでなく、実際にどの程度在宅で働けるのかを確認する必要があります。
| 確認する項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 在宅勤務の範囲 | 完全在宅か、出社と組み合わせるのか |
| 出社頻度 | 週何回か、月数回か、必要時のみか |
| 出社場所 | 本社、支社、顧客先などの場所 |
| 顧客訪問 | 訪問営業があるか、オンライン商談だけで対応できるか |
| 研修期間 | 入社直後に出社が必要か、期間はどれくらいか |
| 勤務場所の制限 | 居住地や利用できる都道府県に条件があるか |
| 出社への変更条件 | 業務状況や会社方針によって出社へ変わる可能性があるか |
| 通信機器・費用 | パソコン、モニター、通信費などの支給や負担方法 |
「在宅勤務可」と書かれていても、研修中は出社が必要だったり、月に一定回数の出社が必要だったりします。自宅から通える距離かどうかも含めて、働き方を具体的に確認してください。
応募書類でアピールする内容
応募書類では、「在宅で働きたい」という希望だけでなく、在宅でも営業成果を出せる根拠を示します。
営業経験がある場合
営業実績は、担当範囲と数字を組み合わせて書くと伝わりやすくなります。
- 担当した顧客の種類と営業エリア
- 新規開拓か既存顧客対応か
- 担当件数や売上目標
- 目標に対する達成状況
- オンライン商談や電話営業の経験
- 顧客管理ツールや営業支援システムの使用経験
実績を記載できない場合も、顧客の課題をどう聞き出し、どのように提案やフォローをしたのかを具体的に書くと、営業の進め方が伝わります。
営業未経験の場合
販売、接客、事務、カスタマーサポートなどの経験を、営業で必要な行動に置き換えて説明します。
- 顧客の要望を聞き取った
- 条件に合う商品やサービスを提案した
- 問い合わせを記録し、担当者へ正確に引き継いだ
- 複数の関係者と納期や内容を調整した
- 目標件数や対応時間を管理した
また、オンライン会議、チャット、表計算ソフトなどの利用経験があれば、使用場面とともに記載します。ツール名を並べるだけでなく、どのような業務に使ったかまで書くことが大切です。
面接で確認しておきたい質問
在宅勤務の条件は、面接で次のように具体的に質問すると確認しやすくなります。
- 「営業職の在宅勤務は、週に何日程度でしょうか」
- 「入社後の研修期間は出社が必要でしょうか」
- 「顧客訪問とオンライン商談の割合を教えていただけますか」
- 「出社が必要になるのは、どのような場合でしょうか」
- 「在宅勤務で使うパソコンや通信機器の貸与・費用負担はどうなっていますか」
- 「在宅で働く営業職は、どのような方法で情報共有や進捗管理をしていますか」
特に確認したいのは、制度の有無ではなく、実際の運用です。「リモート勤務の制度がありますか」だけでなく、「営業職の現在の出社頻度」を聞くと、入社後の働き方をイメージしやすくなります。
在宅勤務の営業職へ転職するときの注意点
在宅勤務には通勤時間を減らせる利点がある一方、対面での相談や情報共有が少なくなることがあります。次の点を確認して、自分の働き方に合うか判断してください。
- 一人で計画を立てて営業活動を進められるか
- 電話やオンライン会議で積極的に質問できるか
- 成果や進捗を数字で報告できるか
- 顧客情報を適切に管理できるか
- 自宅で集中できる場所を確保できるか
- 必要なときに出社や顧客訪問へ対応できるか
在宅勤務の割合が高くても、営業目標や顧客対応の負担が軽いとは限りません。働く場所だけでなく、担当顧客、目標、商談数、残業の状況なども求人と面接で確認しましょう。
在宅勤務ができる営業職への転職で最初にすること
まずは「完全在宅」「週数回の在宅」「研修後に在宅」など、自分が受け入れられる条件を分けて決めます。そのうえで、インサイドセールスや法人営業など、オンラインで顧客対応を完結しやすい職種から求人を比較してください。
応募時は、営業実績だけでなく、顧客の課題を聞く力、オンラインでの対応経験、数字による進捗管理、在宅で自律して働いた経験を具体的に伝えます。在宅勤務の可否は職種名ではなく、出社頻度・訪問の有無・研修条件まで確認して判断することが重要です。







